「最終的には「なぜ表現しようとしたのか」に辿りつけばいいのです。 自分のデザインの根拠を探す仏教美術の調査の過程では、奈良の大仏を作る仏師が名もなき人足だったように、ひたすら労働に打ちこんで作品に隷属するということがいちばん大事なのだという確信を強めました。 作品からは「自分の信じる何かに隷属する」という姿勢が伝わる。(略)残るのは作品であって人物ではありません。 作品の中に凝縮された考え方が残るもので、それ以外の余分なものは必要ないと言いますか・・・・・そう考えると自分は本当に名もなき人足として作品に打ちこんでいかなければならないなぁと思いました。 学生のような気分で「作りたいものに腐心する」というだけ。もう、それでいいんじゃないだろうかと考えたのです」
(芸術起業論・村上隆(著)

